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間違っちゃないけど…… ま、いっか。
少年、というか、小学生の男の子ふたりが友だちになってひと夏の冒険と別れ場所は長崎で海や島やイルカに会えるのかという、何がどうやっても爽やかな感動作に間違いないっていうふれこみでした。
間違いなかったです。期待通りでした。いい意味で。
きっとこんなんだろうなあと想像していた通りのお話でした。伏線のはり方や回収個所やあれやこれや想像通りでした。本当にいい意味で。
その想像通りってのが、きっと自分自身のどっかに転がってるあの頃の経験だったりします。ぴったり重なるというか。それがハマったのかな。ピタッと。
以下、微妙にネタばれです。注意です。
クラスの一匹狼みたいな少年とちょっと気弱な少年がイルカを見にちょっとだけ遠くの島へ行く夏の1日の冒険。そこから二人は仲良しになります。
小さい頃、別れ際に「またねー!」ってお互い言いながら振り返りながら遠ざかった記憶はありませんか?お互い相手が見えなくなるまで。いや、見えなくなっても、声だけでも「またねー!」って。明日も会うんだけど。
そんなんがあちこちに散りばめられています。
少年が斉藤さんから、生身のおっぱいにトキめき、ポスターをはぎ取るとこ、お見事です。青春です。あおはるです。
急に水をがぶ飲みすると横っ腹が痛くなる。そうそう。
「またねー!」からの本当にお別れんとこは、今思い出しても泣けます。ふたりはちゃんと友だちでした。
だからラストは爽やかに清々しく笑顔で泣けます。ずっと友だちね。
このお話は、監督の自伝みたいな感じらしいです。ご自身のルーツもピリリとスパイスのように効いています。
そしてラストのラストであの日のアレをかっちり回収。ここに持ってきたか。
映画を観終わったらソッコーでスシローへ行きました。
なぜか?
劇中で出てきたサバ缶のお寿司が期間限定数量限定で販売されていたのです。更にオリジナルのラベルが巻かれたサバの味噌煮缶と映画のパンフレットもスシローさんのみで販売されていました。数量限定で。
なので朝1で映画を観て、観終わったらスシローさんでランチでした。もちろんサバ缶を使ったお寿司を食べました。他にも食べたけど。目の周りは真っ赤だしちょっと恥ずかしかったけど。こういうときマスクって便利だなあ。
お会計のとき、お店のお嬢さんに「SABAKAN」ってなんですか? と聞かれました。えらいな。すぐにでも質問したかったでしょうに、食べ終わってお会計のタイミングまで待ってくださっていたようです。
「え? タッチパネルにも映像流れてましたけど、映画ですよ、ほら、そこの映画館で今日からかかってる」
「いやいや、そうでなくて、お客さまが購入されたソレです」
「あーー、劇中にサバの缶詰が出てきます。これはそれを模した缶詰。数量限定でスシローさんでしか売ってないんですよ」
「あーーそれでですね。さっき店長が○○店は残り2缶しかないらしいと言ってました」
お嬢さんに映画をお勧めして店を出ました。次は本屋だ。
このお話は小説にもなっています。監督作。
開いて数ページで「おわっ」と心の声が出ました。あの絵が描いてありました。
なんでかな。本を閉じました。
この映画がブルーレイで発売されたらすぐに買うでしょう。つか買います。それでもう一度観てから小説を読みたいなと思いました。それまで暫しのおあずけ。
草彅剛さんは、一匹狼じゃない方の少年が大人になった人を演じています。ミッドナイトスワン、良かったです。すごく観たいけれど、ちょっと深呼吸が必要な自分自身が足踏みしてまして。買ったはいいが動作確認のみでラックに並んでいます。
SABAKANを買ったらセットで観よう。先にミッドナイトスワン観て、SABAKAN観たらと考えると…… いいぞいいぞ。そして小説読もう。
今からBlu-rayの発売が楽しみです。もう近くの映画館ではかかってないので、発売を楽しみにお待ちしています。
ちなみに。
私はあまりサバの缶詰を食べたことがありません。たぶんサバの味噌煮缶って1回も食べたことないんじゃなかろうか?
ラベルが汚れたり剝がれるのが嫌でずーーっと飾り棚に入ったままのSABAKAN。こっちはいつ食べようかな……