2020年9月15日火曜日

「インターステラ―」は何度観ても頭の中が爆発できるよと言われた件について

 私が初めて「インターステラ―」を観てから、そろそろ1年経ちました。

あの時は、お勧めいただいてから随分経ったなあと思いながら、ようやく視聴した。なかなか見られなかった理由は、この映画の上映時間が長かったことだ。ほぼほぼ3時間。なかなかの時間だ。

なんせ長時間ですから、ポットに熱い麦茶など入れてスタンバイ。

あの時はまだアマプラにあったので、麦茶ふーふーしながらポチったのだ。

以下、うっすらネタバレもあるので、未見の方はご注意ください。


そこにはまず、くたびれた地球が映っていた。くたびれてボロボロで荒んでいて終わっていくだけで。そんな色だった。

その問題を解決するために選ばれた精鋭が宇宙へ旅立つのだ。スペースカウボーイやヤマトみたい。よくある話よね。

そんな風に思っていたのですが…… そんなモンじゃなかったのだ。

壊れた通信衛星の修理のため宇宙へ飛び立ち、いろいろトラブルで、最後にどんでん返ってミッションは成功だけど号泣だとか、地球を救うため運命背負い銀河の彼方へ今飛び立って、謎の敵と戦いながら、地球滅亡まであと何日とか、前出の私が好きな2つの映画は一直線に時間が流れている。

なのにこの作品は、時間と距離だけではなく、次元軸が多くて、眩暈がするくらい脳味噌を揺さぶられるのです。

はい、まず本棚から本が落ちますー、飛んでいきましたー、調べものしてますー、その先に何かキラキラを感じますー、可能性のある星に到達しますー、時間の流れ方が違いますー、遭難しますー、リアル浦島太郎ですー、別の可能性のある星に1人残しますー、ブラックホールに入りますー、キラキラと本はこれだったんですー、再会したけど出発しますー、みたいな。

行ってお帰りでは回収できない伏線の数々。線や面でなく、頭の中はたくさんの面でできた球体になったようです。どんなって? うーん。逃げ恥のEDで平匡さんがペラリと開くルームライトがみっちみちになって丸くなったみたいな…… うーん。これでも足りないみたいな…… 面はもっと多角でなんなら立体でそれがたくさんで1つになってるみたいな…… あ、これは理解しようとする私の脳内の話です。


そしてなにより。観終わったとき、ちょっと怖くなった。これ、本当にあったことなんでしょー?!! なに? これから起こること?? 別の次元軸では既に起こっていること?? 彼らは私たち? それとも彼らが彼らなの?? どっちーーーーー?!! というくらい、リアルに感じてしまって。

あまりの衝撃に、私はとっさに選んだラブコメ映画を立て続けに2本観た。その映画のタイトルやお話はまったく思い出せない。思い出せないが、ようやく頭の中が現実に中和された。私の脳味噌は無事地球に帰還したのだった。そのくらいの衝撃だった。

以前、これと似たような感覚を味わったことがある。それは「ジェノサイド」を読んだ時だった。あれは地球上の話でこそあったけど、別の進化を遂げたものだった。分厚い上下巻をあっという間に読んだ。読んでしまった。そしてちょっと怖くなった。これ、本当にあったことなんでしょー?!! なに? これから起こること?? 別の次元軸では既に起こってい(以下略


それからというもの。今すぐにでも観たいけど観たくない、読みたいけど読みたくない。私にとって、インターステラ―もジェノサイドもそんな存在の作品だ。理由は2つ。また宇宙や別の次元や進化の先に連れて行かれて戻ってこられるのか不安なのが1つ。もう1つはすんなり作品に見えてしまいたくないという不安。

だからまだ再見できていない。


最近この映画の監督さんの最新作が公開間近とのことで、CM動画をよく見かける。そうかーインセプションの監督さんだったんだー(←遅い)、そういえば残された女の子はプラダの子よね? と記憶をさらううちに、あの棒のロボットを思い出した。

SWにはC-3POとR2-D2、ガンダムにはハロ、攻殻にはタチコマ、ヤマトにはアナライザー、ナウシカにはテト。SFものの隣には、必ずカワイイ彼らがいるのだ。

あのオランダの芸術家さんが作った砂浜歩くカニをちょっと思い出すような棒のロボット。あれがカワイかったから、また観たいなあと思うのです。

ですが…… まだもうちょっと怖いかなあ…… ま、今はアマプラさんで観られないから、もうちょっと保留かなあ……